プログラムレポート:「社会課題解決のための羽田共創ミニプログラム」

社会課題解決のための共創型ミニプログラム
-Leaders’ Community Development Program(LCDP)-

ICMGと羽田未来総合研究所(以下、HFRI)は、2021年12月16日(木)に、「社会課題解決のための羽田共創ミニプログラム」を羽田空港を会場に共同開催しました。本プログラムでは、羽田空港という「BA(場)」の活用による社会インフラや地域コミュニティの持つ社会課題の解決に向けた価値創造をテーマに、大企業やベンチャー企業、また企業のみならず行政からも参加して頂きました。

 

 

このプログラムでは、もはや企業一社ではとうてい解決ができない社会課題を、普段は競争関係にある同業種の方や全く異なる業種の方など様々なバックグラウンドを持つ参加者に立場を越えて集まって頂き、知見をシェアしてもらうことで、共創によって新たな価値を創出してもらうことを目的にしています。

 

 

 

参加者の皆さんからも、「地域/地方」、「CN(カーボンニュートラル)」、「DX」など様々な社会課題やビジネス環境の変化を問題として捉えているとの声があり、本プログラムを通して、多様性が生む新たな価値の創出に期待感を持ち、関西や東北からも参加して頂きました。

 

 

 

「羽田空港の未来と次世代リーダーへの期待」

羽田未来総合研究所 代表取締役社長執行役員 大西 洋様

 

プログラム冒頭には、HFRIの大西社長に登壇して頂きました。コロナ以前には年間8,000万人以上の旅客が羽田空港を利用し、他にも空港を目的地としてたくさんの非旅客も訪れるという羽田空港の持つ潜在的な顧客ニーズを如何に発掘し、付加価値を提供していくか。地方と東京をつなぐ巨大な交通プラットフォームであると共に、情報や文化の発信拠点としての新たな価値を提供していく未来について語って頂きました

 

 

「世界と地域をつなぐ結節点」

大田区産業経済部産業交流担当課長 臼井様/空港まちづくり本部事業調整担当課長 鈴木様

 

また羽田空港のある大田区からも臼井様、鈴木様に登壇して頂き、羽田空港エリアの開発計画や公民共創による地域の課題解決としての取り組みを紹介して頂きました。特に、新産業創造・発信基点として、羽田空港跡地に新たにオープンしたHaneda Innovation Cityでの自動運転バスの実証実験の様子や、モノづくりのまちとして知られる大田区の強みを活かし地域と世界をつないでいく新たな産業の創出への未来を語って頂きました。

 

 

「Round Table」

プログラム後半は、参加者の興味に応じた3つのテーマに分かれて頂き、2030年の未来の空港の姿についてアイディエーションして頂きました。

 

テーマA:「世界一のスマートエアポート」

近未来への進化にいち早く先行した利用客にとって価値ある空港を考える本テーマでは、テクノロジー先行でアイデアを創出するのではなく利用者の視点に立ったソリューションを提供することが重要ではないかとの声が多く出され、その事例として子どもを抱える親などの苦労が実感をもって語られました。また、慌ただしく通り過ぎる交通の基点としてのハード面だけはなく、来場者がほっとできる場所、日本を感じられる場所という空港のソフト面を整備することで新たな価値提供の場となるのではないかとの意見が出され、2030年に留まらない未来を共有しました。

 

 

テーマB:「羽田の目指すカーボンニュートラル」

羽田空港のみならず周辺地域を含めた脱炭素化の未来について考える本テーマでは、空港内のハード面で実施できる取り組みには限界がある中で、大田区や日本中の空港ファンからクリーンエネルギーを供給してもらう、または空港や地域で発生するゴミを利用したバイオマス発電するという空港だけに留まらない地域を含めてどう取り組んでいくかというアイデアが出されました。また、来場者の滞在時間に応じたカーボンフリーへの貢献を見える化することでの価値提供など、脱炭素化を達成した、未来についても語られました。

 

 

テーマC:「羽田の目指す地域創生」

世界と地方を結ぶ羽田空港のポテンシャルを活用した情報発信拠点としての未来を考える本テーマでは、メタバースなどのバーチャル空間やNFT(非代替性トークン)を活用しながら地方の魅力を伝えていくというアイデアと共に、テクノロジーから取り残されることのない地方のあり方について議論が深まりました。一方で地方のマーケットサイズの課題も上げられ、ここの地域を取りまとめるプラットフォームとしての羽田の位置づけの重要性が改めて参加者にも共有されました。

 

ラウンドテーブルでは新たなアイデアがつきることなくアイディエーションがされましたが最後に全体シェアリングして終了となりました。地域創生における農業振興を脱炭素と絡めていくなど、各テーマを横断する意見も多数頂き、3つのテーマに分かれながらも未来に向けて共に議論を進める”場(BA)”となりました。

参加者からも、「多くの会社の方と会話できるところが素晴らしい。」や「ディスカッションがもっと長いと嬉しかった。」など多くの声を頂き、わずか半日のミニプログラムでしたが、未来に向けた熱意溢れる時間となりました。

社会課題解決のための共創型プログラムでは、社会課題を解決し持続可能な事業を生み出す共創の”場(BA)”を提供すると共に、未来に向けてチャレンジするリーダーを支援してまいります。

 


 

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